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院長のひとりごと

院長コラム

ABC検診(胃の健康度と胃癌のリスク検診)

2015年03月03日

   日本人の胃癌の99%以上はピロリ感染を伴っています。ピロリ菌が胃癌の大きな原因であり、ピロリ菌の除菌治療により胃癌を減少させることもわかってきました。

 ABC検診は血液検査でピロリ感染の有無(ピロリ抗体)と胃粘膜の萎縮の程度(ペプシノーゲン値)を知ることにより、胃の健康度と胃癌のリスクを4段階に分類します。A群はピロリ未感染、萎縮のない健康な胃(胃癌リスクの低い群)、B群はピロリ現感染、萎縮はほとんどないやや弱った胃(胃癌リスクはやや高い),C群はピロリ現感染、萎縮性変化が広範囲な弱った胃(胃癌リスクが高い群)、D群はピロリ既感染、かなり広範囲に萎縮した弱い胃(最も胃癌リスクが高い群)です。

 除菌治療後にはピロリ既感染でもA群になることがあったり、血中ピロリ抗体検査は偽陰性、疑陽性があります。是非、一度は内視鏡検査で確認する必要があります。

 将来的には、新しい胃癌のリスク検診としてABC検診が導入され、内視鏡検診とあわせた効率の良い検診体制が確立されると思っています。

 ”胃癌の撲滅はピロリの除菌から!!”

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